ギフトラッピングスペシャリスト講座、始まります!!
日中はまだまだ暑い日もありますが、日が落ちるのは随分と早くなってきました。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
突然ですが、皆様はラッピングの起源といわれる「折形」についてどのくらいご存知でいらっしゃいますか?
実は日本における折形(和紙で贈り物を包むこと)の歴史は、なんと奈良時代にまでさかのぼります。
原始時代にも草木の葉や皮などを利用して食べ物を包装していましたが、主な目的は保存すること。
現代のように遠くにものを運んだり贈ったりする目的で包装するようになったのは、年貢として各地方から物産品が集められた奈良時代からだとされています。
その後、平安時代には日本固有の和紙の製法「流し漉き」の技術が確立し、鎌倉時代には「杉原紙」という和紙が武士によって使われ始めました。
そして、室町時代には三代将軍足利義満により武家独自の礼法として「折形礼法」が明確に定められました。
折形礼法は大名・旗本などに限って、雛形を使い秘伝伝承(口頭伝承)されました。
時代が平和になり江戸や大阪中心に商人文化が栄えると、武家は仕事を失い、同時に門外不出であった折形礼法も寺小屋などで教えられて一般に普及していきました。
多くの礼法の流派も派生していき、混乱が生じました。
全国の農家が副業で和紙を漉くようになると和紙も一般に普及し、特に折形の粉包みなどの造形のおもしろさから、単に形を折って楽しむ「遊戯折形=おりがみ遊び」が急速に普及しました。
このようなことから「折形」は本来の礼法、作法、意味、目的を失ってしまいます。
これを憂いた江戸時代中期の故実家である、伊勢貞丈(いせさだたけ)は、『貞丈雑記』(ていじょうざっき)や『包結図説』(ほうけつずせつ)にて、
将軍家に伝わる本来の、階級別、用途別の、和紙と折り方の使い分け、意味や目的を明記し、正しい折形礼法(おりがたれいほう)を唯一正しい文献として後世に残しました。
『貞丈雑記』に、「心を尽くして取り調えるを、馳走とも奔走ともいう。馳、奔、走、三字とも走ると読むなり」と書かれています。
見えないところに時間をかけて、十分に相手のために尽くすことを意味しています。
見えないところに時間をかける、その精神にこそ日本の美学が宿っている、そのように思いました。
このような内容を盛り込んだ「ギフトラッピングスペシャリスト講座(初級)」が9月19日から開催されております。
次回は10月17、18日に開催予定です。
ご興味のある方、ラッピングを極めたい方はぜひご参加ください。
お申し込みはこちらから承っております。
スタッフ一同、皆様のお越しを心よりお待ち申し上げます。
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